軟体画家 Tako★MASARU のにょろにょろな日常

かなりヤバい仕事を引き受けてしまったぁ(苦笑)

以前に話が来たときに「おいらなんかで良いの?」って、ちょっと思っていたんだけど、今日実際に現地に下見に行ったら、ますます「ほんとにおいらで良いのか?」という思いに(苦笑)

東大和にある梵寿綱(ぼんじゅこう)さん設計の向台老人ホームの一角に壁画を描かせてもらう事になりました!

梵寿網さんというと、最近お世話になってる早稲田のドラードギャラリーが入ってるあの建物(ドラード和世陀)も梵さんの設計したもの。見た事ある人は分かると思うけど、とにかく凄い。日本のガウディと言われているが、確かにそんな感じ。

その梵さんが設計された向台老人ホームは、ドラード和世陀とはまた一味違って品のある美しい建物だった。

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コンパクトデジカメしか持っていかなかったので、どうにも中途半端にしか撮れなくて残念。

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ウネウネした受付カウンターも素敵。

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この照明、ドラード和世陀にも使われてるなぁ。

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入居者の部屋へ続く廊下の天井には欄間?というか、ステンドグラスの絵があるんだけど、部屋番ではなくて絵になってると覚えやすいと。そして絵柄も凧揚げだったりとか、田舎の風景だったりとか、誰もが経験した事のあるようなものになっていて、自分の思い出と重なるようにという配慮らしい。

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このレリーフっぽい壁の模様

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なんと絵の周りは削ったものらしい。モルタルを塗ってから、乾く前に素早く下描きをして、一斉に皆で余分なところを急いで削るという作業だったそうだ。実に楽しそう。おいらも是非参加したかった(笑)


霊安室へ行くと遺体が置かれていた。あぁ、ここは老人ホーム。こんな間近に死に直面したのは久しぶり。でもここの霊安室はもの凄く気持ちの良い空間で、しかも建物全体の真ん中に配置されている。出来るだけ「死」というものに恐怖を抱かせないようにとの事だ。

さすがに写真を撮るのはやめておいた。

ドラード和世陀もそうだけど、梵さん自体は設計がメインで、装飾などは他の作家さんが担当している。「梵寿網とその仲間たち」という感じ。その仲間達は今や世界的に有名な方ばかり。そんなところにTako★MASARUにょろっと混じって、ほんとに大丈夫なのか?

そんなこんなで、問題の壁へ。

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「えっ?ここですか?」と思わず声が出てしまった(苦笑)

外観からして白い壁を想像していたので、この黒いゴツゴツした壁に少々面喰らう。どうもここの壁はこのタイルが余ってるから、貼ってしまえって感じだったようで、梵さん本人も気に入ってないらしい(笑)確かにここだけ違和感がある。

ということでここに絵を描いて欲しいとの事であるが、これはなかなか手強いね。これまでの壁画制作でも毎回「これはどうしたものか?」という場面に何度も遭遇したが、今までの中でも一番の手強さに違いない。

テーマは「浄土」、イメージとしてはルソー的な密林。しかも装飾的に。

う〜む・・・。

とりあえず、こんなチャンスはないので引き受ける事にしました。ドラードギャラリーオーナーの小原さんに感謝いたします。

来月中には完成させたいね。冬になるとめちゃ寒いらしい。

それにしても梵さん、とても気さくな方で、おしゃべり大好きで、いろんなお話が聞けて、それだけでも貴重だね。

印象に残ったのは「これらの建物は梵寿網の作品ではなくて、梵寿網の世界だ」と何度もおっしゃっておられたなぁ。
 

このブログ記事について

このページは、Tako★MASARUが2010年9月17日 23:28に書いたブログ記事です。

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